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ほぼ毎日「人生をガラっと変える一冊」

読書で得た学びや、読書を通して考えたことを綴ります。

「愛」ってなんだろう?

星の王子さま』(著:サン=テグジュペリ)

「愛」って、なんだと思いますか?あなたには「愛する人」がいますか?

今回紹介する作品は、前回に引き続き、『星の王子さま』です。前回は、6つの惑星の住人が大人の愚かさを象徴していることを説明しました。

詳しくはこちら。

inputandoutput.hateblo.jp

 

星の王子さま』の最も重要なテーマは「愛」です。

僕自身、大学1年生の大恋愛からの失恋を経験してからずっと、「本当の「愛」ってなんだろう?」と考えていました。この作品は、僕の問いに“一つの答え”を出してくれました。

この記事を読めば、愛の真髄を知ることができます。

いま、恋愛で悩んでいる人に読んでもらいたいです。

 

 

星の王子さま、自分の星でバラの世話をする

王子が住む小惑星B612には、たった1輪のバラがいる。その美しさに見惚れ、王子はバラと恋愛関係を育んだ。毎日水をあげ、寒い夜にはガラスのおおいを被せてあげた。

しかし、その王子の優しさに付け入るように、バラは傲慢になっていった。要求はエスカレートし、とうとう王子はバラのことが嫌いになってしまった。

もう一緒にはいられないと考えた王子は、旅に出る。これが、6つの惑星への旅の経緯だ。

 

星の王子さま、地球に降り立つ

6惑星を訪問した後、星の王子さまは地球を訪れる。

そして砂漠で、不時着したパイロットと出会う。

このパイロットが作者のサン=テグジュペリだ。

星の王子さま」の物語は、パイロットである作者が

星の王子さまから聞いた話がベースとなっている。

ここから、本当の「愛」のストーリーが始まる。

 

星の王子さま、たくさんのバラに出会う

王子は、バラ園に遭遇する。

そこにはたくさんのバラがいた。

王子は失望した。

バラはこの世に1輪(1人)しかいないと思っていたのに、

こんなにもたくさん存在していただなんて。

 

星の王子さま、キツネに出会い、絆を育む

落ち込む王子の前に、キツネが現れた。

王子は一緒に遊ぶことを提案するが、

拒否されてしまう。

その理由は、「なついていないから」

(人間同士でもいきなりぐいぐい来られたらやだよね)

そこから1人と1匹は徐々に「絆」を深めていく。

 

星の王子さま、キツネとの別れ

「絆」が深まり、すっかり仲良くなった1人と1匹。でも時間切れ。王子は星に帰る時間だ。

1人と1匹は別れを惜しむ。王子は、こんなことなら「絆」を作らなければよかった、と言う。キツネは、反論として「麦畑の色」の話をする。

キツネはパンを食べないから、麦畑を見ても何も思わない。でも、王子は金色の髪をしているから、金色に輝く麦畑を見るたびに王子のことを考える。

いままで漫然と見ていた風景。大切な人ができることによって、その風景が全く違う見え方になるのだ。

 

キツネが伝えたいメッセージ

いちばんたいせつなことは、目に見えない。

キツネは、王子にこう言う。

自分の星にいたバラがたった1輪(1人)のかけがえのない存在であると思っていた王子。しかし、地球でたくさんのバラに出会い、落胆した。

キツネは、王子の星にいたバラは、たしかにかけがえのない存在であると言う。そして、そのバラをかけがえのない存在にしたのは、そのバラに費やした<時間>であると言う。

王子は、再度たくさんのバラたちの基へ行った。王子はそこでやっと気づいた。

このバラたちは僕には全部同じに見える。僕はここにいるどのバラとも「絆」を育んでいない。僕は君たちのためには死ねない。みんな美しいけど、中身はからっぽ。僕が毎日水をあげて、ガラスのおおいをかけてやったのは自分の星にいるバラだけだ。

そう、本当の「愛」は対象に費やした時間によって育まれるのだ。

 

いま、恋愛で悩んでいる人たちへ

恋人がいるのに他の人に目移りしてしまう。そう、そこのあなた。

あなたにとって「いちばんたいせつな人」はその通りすがりの美女・イケメンですか?それとも、あなたが時間を使って尽くしてあげた彼女・彼氏ですか?

 

僕は、前者は「たくさんのバラ」で、後者は「王子の星のバラ」だと思います。

バラの話の重要なメッセージは、「<運命の人>は突然現れるのではなく、時間をかけた相手が徐々に<運命の人>に変わっていく」です。

いまの恋人が<運命の人>ではないと思うのではなく、その人のために時間を使うことによってその人を<運命の人>にしましょう。

 

具体的に、恋人に時間を使うってどういうこと?と思うかもしれません。

LINEの返事をする。デートプランを考える。デートする。誕生日プレゼントを考える。それを買うためにバイトをする。その人が何をしてるかな、と考える。これらすべて、恋人のために使う時間です。

こういう時間、大切にしてますか?

 

番外編: 僕の頭に浮かんだ2曲

今回の話で思い出した2曲。

1曲目はUVERworld「心とココロ」

歌詞に以下のフレーズがあります。

「永く付き合えば飽きないの?」って聞かれたら

「愛は深まる一方だ」って言ってやろう 

費やした時間が愛になるというメッセージが、バラの話と似ているなと思いました。

www.youtube.com

 

2曲目は、松任谷由実「気づかず過ぎた初恋」

映画版星の王子さまの主題歌です。

雨にきらめく緑も

ふいに浮かぶポエムも

あなたのいる世界に気づいたから

「たいせつなひと」ができることで、いままで見えていた景色が変わる。という、キツネの「麦色の畑」の話のメッセージに似ていると思いました。

www.youtube.com

 

最後に

星の王子さま』の本には物語しか書かれていません。なので、「ここはどういうことだろう?」と考えながら読むことになります。その上で過去の経験が重要な鍵となります。そういう意味で、『星の王子さま』は自分の今までの経験の量や質が問われる作品だと思います。

解釈が人それぞれになる作品だからこそ、みなさんに読んでもらいたいです。

第1回の「6つの惑星の住人」

第2回の「バラの話」「麦畑の色」

最後まで読んでいただきありがとうございました!

てぃーけ

 

星の王子さま (新潮文庫)

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