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先人の知恵が現代人の実生活に役に立つ!書評「哲学用語図鑑」

今回はプレジデント社の「哲学用語図鑑」の書評です。

哲学ってぶっちゃけ学ぶ意味あるの?って思う人に向けて、

【現代人の実生活に役立つ哲学】を紹介していきます。

 

 

「哲学用語図鑑」著:田中正人

 

むずかしい哲学用語が1ページ1ワードで簡単に説明されていて、

哲学者たちがかわいいイラストに!見ても楽しめる、良質な入門書。

哲学ってなんか難しそう...だけど知りたい!と思っている人におすすめです。

 

最初に注意点なのですが、

ぼくのブログの目的は、皆様に本のエッセンスをお伝えし興味を持ってもらうことです。

すこしだけ本の内容に触れるので、ネタバレが嫌いな方はそっと戻ってください。

 

目次

  

 

 

1. ヘーゲル弁証法

小池百合子知事が何度も発言したことで、流行語大賞にノミネートされたアウフヘーベン(止揚)」。これ、元ネタはドイツの哲学者ヘーゲルの概念です。

 

まずはたとえ話から。

Aさんはある図形を「円だ」と言います。

Bさんはその図形を「長方形だ」と言います。

話し合いの結果、その図形は「円筒」であることがわかりました。

 

つまり、

正(テーゼ)反(アンチテーゼ)を統一する。

すると高次元な解である合(ジンテーゼ)がうまれる。

このプロセスのことをアウフヘーベンといいます。

 

そしてアウフヘーベンを繰り返し最終的に絶対知に辿り着こうとする試みのことを弁証法といいます。

 

もっと広い捉え方をすると、

これって日常生活でやってることだと思います。

 

友人と2人でランチに行くことになり、友人はパスタがいい。

自分はピザがいいと言った場合に、「じゃあサイゼにしよ」という結論になることです。

 

恋人と家族になるとき、子育ての方針、住む場所、役割分担など...いろいろな選択が生まれてくると思います。

こういった個人の価値観が反映される選択の場合、弁証法によって2人にとって心地の良い結論に至れると思います。

 

そのプロセスにおいて、ヘーゲルは重要なことを示しています。

アウフヘーベンを行うには、互いの論をぶつけて最終的に統一しなくてはいけない

つまり、両者の「話し合い」や「コミュニケーション」がなくては、統一された結論に至れないのです。

 

2. キルケゴールルサンチマン

不倫報道ってまだまだ流行ってますよね。

テレビに出演しているコメンテーターも、視聴者も当事者を叩きがち。

これってなんでなんだろう?

 

キルケゴールルサンチマンという人間の心理を紹介しました。

弱者が強者に対して悪であるとの評価をして、精神的優位に立とうとする心理です。

 

現在放送中の「フリンジマン」というドラマでは、

『不倫を叩く奴は、自分ができないことを平然とやってのける人を羨んでいるだけだ』

と言っていました。

 

ぼくも大学のサークルで知らない人達から悪評価を受けていました。原因は女性関係です。

ぼくはそういう人達とは関わりを持とうとしてなかったので辞めた後に知りました。

この人達は【ぼく=強者、自分=弱者】っていう認識なのだなと納得しました。

 

人間が批判する背景には、「ルサンチマン」がある。

このことを知っていれば、他人の批判が怖くなくなります。

 

3. 「帰納法」と「演繹法

うさぎが3匹いるとします。

バニラちゃんはにんじんが好き。

ココアくんはにんじんが好き。

キャラメルちゃんはにんじんが好き。

よって、「うさぎはにんじんが好き」。

 

サンプルを集め、一般論へと昇華させる方法のことを帰納法といいます。

 

逆に、

「人間はみな死ぬ」←一般的な真理

「Aくんは人間」←個人の話

「Aくんは死ぬ」←個人の真理

 

一般的な原理から理性的な推理で個人の真理を導き出す方法のことを演繹法といいます。

 

ぼくは大学4年生なので卒論の時期なのですが、

この帰納法」と「演繹法って研究にも使えるなぁと思いました。

 

ちなみにぼくの専攻は国際経営学です。

①企業のケーススタディを行い、一般論(仮説)を構築する。←帰納法

②一般論を用いて1つの企業が成功/失敗かを判断。←演繹法

このプロセスによって研究ができます。

 

4. ニーチェ永劫回帰

先に言っておくと、これちょっとむずかしいかも。

 

石ころをつかんで、無限回それを地面にばらまくとします。

これを続けるとX回目には1回目と同じ配置になりますよね。

 

世界は原子の組み合わせでできています。

世界に存在する原子の物質量は常に同じ+時間が無限であると仮定すると、

さっきの石ころの実験と同じ原理で、同じ状態がいずれ訪れます。

 

つまり我々は

ビッグバン→宇宙の誕生→私たちの生活→ビッグバン→...

という形で、円環運動を続けているのです。

 

ニーチェ以前は、人類の歴史は真理に向かって一直線だと考えられていました。

しかしニーチェは歴史は円を描いているとの考えを紹介しました。

 

ぼくは永劫回帰を知って、

これって、個人の人生においても言えることなんじゃないか?と思いました。

 

ぼくには1歳半になる姪がいます。

泣きわめいたり、おむつを替えてもらったり、上手に歩けなかったりで、世話がかかります。

 

同じ時期におじいちゃんの晩年を見ていたのですが、

彼も泣きわめいたり、おむつを替えてもらったり、上手に歩けなかったりしていました。

 

あ、人間の人生も円運動なんだと実感しました。

 

だから、10代20代30代の時に努力しなかったから、やばい!と不安になる必要はないんだ。

60代70代80代と進むにつれて、0歳の時の自分に戻っていく。

ぼくたちはみんな、円運動の中で生きている。

 

5. まとめ

今回は「哲学用語図鑑」の書評として、【現代人の実生活に役立つ哲学】を紹介しました。

 

4行DEまとめ

・他者との会話を通して弁証法を行い、互いに心地の良い選択をしよう

・他人からの批判はルサンチマンが働いている可能性がある

帰納法演繹法で研究論文がはかどる

・人間は円運動の中で生きているから、不安にならなくていい

 

記事を読まれて、「哲学用語図鑑」に興味を持たれた方は読んでみてはいかがでしょうか。

 

 

「哲学用語図鑑」著:田中正人

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!てぃーけ