勇気の処方箋

「本は最強の先生」と信じてやまない23歳会社員のブログ。ビジネス書・自己啓発本・小説・マンガに書かれた知識を紹介してます。人間関係・恋愛・仕事・お金・メンタルの悩みは読書で解決できる!

「愛」ってなんだろう?答えは金髪の少年が教えてくれる

星の王子さま』(著:サン=テグジュペリ)

「愛」って、なんだと思いますか?

あなたに「愛する人」はいますか?

 

星の王子さま』の最も重要なテーマは「愛」です。

 

僕は大学1年の頃、大恋愛からの失恋を経験してから「本当の「愛」ってなんだろう?」と考えてきました

 

僕の問いへの“一つの答え”が、本書に在りました。この記事を読めば、愛の真髄を知ることができます。いま、恋愛で悩んでいる人に読んでもらいたいです。

 

 

星の王子さま、自分の星でバラの世話をする

王子が住む小惑星B612には、たった1輪のバラがいる。その美しさに見惚れ、王子はバラと恋愛関係を育んだ。

 

毎日のように水をあげ、寒い夜にはガラスのおおいを被せてあげた。

 

王子の優しさに付け入るように、バラは傲慢になっていった。

 

要求はエスカレートし、とうとう王子はバラのことが嫌いになってしまった。もう一緒にはいられないと考えた王子は、旅に出る。これが、6つの惑星への旅の経緯だ。 

www.life-happy.tk

星の王子さま、地球に降り立つ

6つの惑星を訪問した後、星の王子さま地球を訪れる。王子は砂漠で、不時着したパイロットと出会う。このパイロットが作者のサン=テグジュペリだ。

 

※『星の王子さま』の物語は、パイロットである作者が、王子から聞いた話がベースとなっている。

 

ここから、本当の「愛」のストーリーが始まる。

 

星の王子さま、たくさんのバラに出会う

王子は、バラ園に遭遇する。そこにはたくさんのバラがいた。王子は失望した。バラはこの世に1輪(1人)しかいないと思っていたのに、こんなにもたくさん存在していただなんて

 

星の王子さま、キツネに出会い、絆を育む

落ち込む王子の前に、キツネが現れた。王子は一緒に遊ぶことを提案するが、拒否されてしまう。

 

その理由は、「なついていないから」(人間同士でもいきなりぐいぐい来られたらやだよね)。そこから1人と1匹は徐々に「絆」を深めていく。

 

星の王子さま、キツネとの別れ

「絆」が深まり、すっかり仲良くなった1人と1匹。でも時間切れ。王子は星に帰る時間だ。1人と1匹は別れを惜しむ。

 

「こんなことなら「絆」を作らなければよかった」と王子は言う。

 

キツネは、反論として「麦畑の色」の話をする。

 

キツネはパンを食べないから、麦畑を見ても何も思わない

 

でも、王子は金色の髪をしているから、金色に輝く麦畑を見るたびに王子のことを考える。

 

いままで漫然と見ていた風景。大切な人ができることによって、その風景が全く違う見え方になるのだ。

 

キツネが伝えたいメッセージ

いちばんたいせつなことは、目に見えない。

キツネは、王子にこう言う。

 

自分の星にいたバラがたった1輪(1人)の、かけがえのない存在であると思っていた王子。しかし、地球でたくさんのバラに出会い、落胆した。

 

キツネは「王子の星にいたバラは、たしかにかけがえのない存在である」と言う。

 

そのバラをかけがえのない存在にしたのは、そのバラに費やした<時間>であると。

 

王子は、再度たくさんのバラたちの所へ行った。

 

王子はそこでやっと気づいた。このバラたちは僕には全部同じに見える。僕はここにいるどのバラとも「絆」を育んでいない

 

僕は君たちのためには死ねない。みんな美しいけど、中身はからっぽ。僕が毎日水をあげ、ガラスのおおいをかけたのは、自分の星にいるバラだけだ。

 

そう、本当の「愛」は、対象に費やした時間によって育まれるんだ。

 

いま、恋愛で悩んでいる人たちへ

恋人がいるのに他の人に目移りしてしまう。そう、そこのあなた。

 

あなたにとって「いちばんたいせつな人」

・その通りすがりの美女・イケメン?

・あなたが時間を使って尽くしてあげた彼女・彼氏?

 

通りすがりの男・女=「たくさんのバラ」
時間を使って尽くしてあげた恋人=「王子の星のバラ」

を意味しています。

 

バラの話の重要なメッセージ:

「<運命の人>は突然現れるのではなく、時間をかけた相手が<運命の人>に変わっていく」

 

恋人が<運命の人>ではないと思うのではなく、その人のために時間を使うことによって、その人を<運命の人>にしましょう。

 

でも具体的に、恋人に時間を使うってどういうこと?

・LINEの返事をする

・デートプランを考える

・デートする

・誕生日プレゼントを考える

・それを買うためにバイトをする

・その人が何をしてるかな、と考える

 

これらすべて、恋人のために使う時間です。こういう時間、大切にしてますか?

 

番外編: 僕の頭に浮かんだ2曲

今回の話で思い出した2曲。

1曲目はUVERworld「心とココロ」

歌詞に以下のフレーズがあります。

「永く付き合えば飽きないの?」って聞かれたら

「愛は深まる一方だ」って言ってやろう 

費やした時間が愛になるというメッセージが

バラの話と似ているなと思いました。

 

2曲目は、松任谷由実「気づかず過ぎた初恋」

映画版 星の王子さまの主題歌です。

雨にきらめく緑も

ふいに浮かぶポエムも

あなたのいる世界に気づいたから

「たいせつなひと」ができることで

いままで見えていた景色が変わる

 

キツネの「麦色の畑」の話の

メッセージに似ていると思いました。

www.youtube.com

 

最後に

星の王子さま』には物語しか書かれていません。

 

読者は「ここはどういう意味なんだろう?」と考えながら読むことになります。その上で過去の経験が重要な鍵となります。

 

星の王子さま』は読者の、これまでの経験が問われる作品だと思います。

 

解釈が人それぞれになる作品だからこそ、みなさんに読んでもらいたいです。

 

第1回「6つの惑星の住人」

第2回「バラの話」「麦畑の色」

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

てぃーけ

 

星の王子さま (新潮文庫)

星の王子さま (新潮文庫)