『影響力の武器(著:R.B.チャルディーニ)』
あなたの行動はこの原理を知っている人によって操られています。
「固定的行動パターン」
これが今回のキーワードです。
この原理原則を知れば、人に行動を操られなくて最適な選択がくだせます。
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まずは、「固定的行動パターン」にまつわる小話から。
売れ残りの宝石が山のようにありました。
店長は全然売れないのを見て、もういい!と怒った。
そして殴り書きのメモに「宝石たちを1/2の価格で売りなさい」と残して帰宅した。
次の日、店長は全ての宝石が売れていたのを見て特に驚きもしなかった。
店員によるメモの読み間違いで、なんと宝石の価格を2倍にしていたのです。
なぜ価格を2倍も高くしたにもかかわらず宝石が完売したのか?
それには「固定的行動パターン」が関わっています。
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これを解き明かすには、動物の世界を見る必要があります。
感謝祭でお馴染みの七面鳥。
七面鳥の母鳥は、ひな鳥の面倒をよく見る。
どこかでひな鳥が「ピーピー」と鳴けば、すぐに駆けつけて羽根で覆って守ったり、餌を与えたりします。
いい母ですね。母の日おめでとう(2日前だけど)
M.W.フォックスによる面白い研究があります。
七面鳥の天敵はイタチ。
七面鳥の母鳥はひな鳥を守るために、イタチを発見するとすぐに攻撃します。
イタチのはく製に、テープレコーダーを入れて七面鳥に近づけてみました。
すると、母鳥はやはり攻撃しました。
そこで、テープからひな鳥の鳴き声を流してみました。その結果、面白いことに母鳥はイタチを自分の羽根の中に抱え守ろうとしたのです。
そしてテープを止めてみると、再び攻撃を始めました。
これが「固定的行動パターン」です。
つまり、何かの条件が入力されると自動的に出力される行動のことです。
「カチッ、サー。」
それはまるで、ボタンを押せば流れるテープレコーダーのようです。
七面鳥の場合:
・条件:ひな鳥の鳴き声が聞こえた
・行動:ひな鳥を守る
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人間も同じように、ある条件を与えられると自動的に反応行動を取ってしまいます。
多くの場合はそれに気づいていないんですけどね。
世の中には、悪いやつもいるもので。
人間の「固定的行動パターン」を知っている人が、巧みに我々を操っているのです。
実験者が作ったはく製のイタチは、ひな鳥の鳴き声を再生したことによって、七面鳥の行動を変えました。
それと同じように偽りの条件で我々の行動を変えてくる悪いやつがいるんですよ。
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では、どうすれば騙されないで自分にとって最適な選択をくだせるか?
次回以降の記事では、人間の様々な「固定的行動パターン」を紹介していきます。
知っていれば、損失を回避することができますのでぜひご覧あれ。
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てぃーけより